小さな飲食店の利益設計
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第9話接客で、いいお客さんを集める動画は準備中です

第9章 現場の話+データ

接客で、いいお客さんを集める

お客さんは、本当にスタッフについてきます。失礼のない接客で、いいお客さんを集めることが非常に重要です。

この章のポイント

  • 接客は「来る理由」より「離れる理由」として強く効く
  • 接客は70点以上。状況を見て判断する、機械的ではない接客
  • 値下げで戦わない。値上げは理由を添えて少しずつ
現場の話店をやってきた中で見てきたこと

お客さんは、本当にスタッフについてくる

  • 特に小さな店は、スタッフの態度が悪いと本当にお客さんがいなくなる。絶対に注意
  • 接客が悪かったら、どんなに料理がおいしくても、もう行きたくないとなる

お金を払えるお客さんは、安心できる店を探している

  • ある程度お金を支払えるお客さんは、とにかく安心できるお店を探している
    • 安心できるスタッフがいる店
    • ざわざわしすぎていない店
  • 地域密着なら、お客さんは頻繁に来られる。だから、頻繁に来ても嫌じゃないスタッフが必要

お客さんが求めているもの

  • 料理を食べには来るが、一緒に来た人と会話を楽しみたい
  • 接待もしたい
  • いい店に来て、料理がおいしくて、安心して話ができる。それが求められている
  • そこで店員の接客が悪かったり、他のお客さんの態度が悪かったりすると
    • 接待には使えない
    • 大事な人を連れてくることもない
    • 自分が頻繁に来る必要もない、となる
  • お金を持っているのは、質の高いお客さん。そのお客さんに来てもらうには、必ず接客が必要

接客が悪いと、客層が崩れていく

客層の負のスパイラル

  1. 接客態度が悪い
  2. 接客が悪くても来てくれるお客さんが集まってくる
  3. いいお客さんが来なくなり、悪いお客さんだけが残る
  4. いいお客さんが、もっともっと来なくなる
  5. 店の雰囲気が悪くなっていく。そうなると、もうどうしようもない

金額は安くしてはいけない

  • 金額を安くすると、安いということだけで来るお客さんが集まってくる
  • 質の悪いお客さんが来るようになり、かなりきついことになる
  • だから、金額は安くしてはいけない

接客は70点以上

接客の点数(100点満点)

  • 50点は必ず超える
  • 60点でもきつい
  • 70点以上を目指す
  • 無駄な接客ではなく、失礼のない接客が非常に重要。ある程度、上品な接客
  • 噛み砕いた接客も、もちろんすごく大事
  • 70点は、普通にまともな接客をした時の点数。平均値と思った方がいい
  • 70点を超えるには、その人の特徴が入ってくる(話しかける、かわいい、かっこいい、話が面白いなど)
  • ただ、70点の接客でいい

70点の接客とは

  • 真面目に、お客さんの状況を見て判断する。機械的な接客ではない
    • ドリンクが乾いていたら「いかがですか」と声をかける
    • もう必要なさそうだと思ったら、水を持っていってあげる
  • 個人店は、これがすごく重要
  • しっかりやることで、確実にリピーターが増えてくる
  • これだけAIが流行った世の中だと、この部分がもっとフォーカスされるようになっていく
  • しっかりした接客で、いいお客さんを集めると、どんどん店が良くなっていく。逆をやると、どんどん悪くなっていく
データで答え合わせ2025〜2026年の調査・統計
一部裏づけ

お客さんはスタッフにつく

  • 常連が通い続ける理由で「スタッフと顔なじみ」は12.2%にとどまる。1位は味(86.3%)、2位は価格が手頃(62.9%) [1]
  • ところが、2〜4人の会食で「二度と行かない」と思った理由の1位はスタッフの接客(48.2%)。「また行きたい」理由の1位も接客(54.0%) [2]
  • 常連が来なくなった理由に「店長やスタッフが替わった」が11%ある(調査年・人数は不明) [3]

データに合う言い方接客は「来る理由」としては弱く、「離れる理由」としては強い。70点を割らない接客は、お客さんを失わないための土台です。

裏づけあり

お金を払えるお客さんは、安心できる店を探している

  • 会食の店選びで重視することは、料理77.4%、料金64.3%、個室51.4%、静かさ・話しやすさ44.5% [4]
  • 2〜4人の会食では、大人数の宴会より料金を重視する度合いが下がり、料理の質が1位になる [5]
  • 2024年度から、交際費から外せる飲食費の基準が1人1万円に上がった [6]
  • ただし、取引先との外食は外食の機会全体の2.0%しかない(2023年度)。会食だけで店を回すのは難しく、常連が土台 [7]
データなし

接客は70点以上/客層の負のスパイラル

  • 点数そのものを測ったデータはない。お客さんが求めているのは「温かい迎え入れ、清潔さ、ほどよい距離感の気配り」という解説があり、方向は合っている [1]
  • 負のスパイラルも直接のデータはない。ただし、初めての店を選ぶとき、口コミの評価が3.6以下だと46.3%が行くのをやめる [8]

つながり方悪い接客は口コミに書かれ、評価が下がり、接客を気にするお客さんから先にいなくなる。この形でなら、負のスパイラルは数字でつながります。

一部裏づけ

値段を安くしてはいけない

  • 居酒屋の倒産は2026年1〜9月で167件(前年同期比+32.5%)と、1989年以降で最多。原因の89.8%は販売不振で、背景は価格競争と値上げによる客離れ。従業員5人未満の店が90.4% [9]
  • 2025年は、割引する企業や安いファストフードが好調だった。小さな店がチェーンと安さで競うのは不利 [10]
  • 一方で、お客さんにとって価格は大事。常連になる理由の2位は「価格が手頃」(62.9%) [1]
  • 「安くすると質の悪いお客さんが集まる」ことを示すデータは見つからなかった
  • 秋田県の従業員2人の中華食堂は、量を変えずに全メニューを一律100円値上げし、店内に理由を貼り出し、常連には直接説明して客離れを防いだ [11]

データに合う言い方値下げで戦わない。値上げは理由を添えて、少しずつ行う。

一部裏づけ(二極化)

AI時代は人の接客がもっと注目される

  • 注文は「人でなくてよい」が71.3%、会計は65.1%。作業の自動化は受け入れられている [12]
  • それでも、スマホとスタッフの両方で注文できるなら、スタッフに頼む人が51.7%、スマホは16.3% [13]
  • 客単価7,000円以上の店を使う人の52.7%は対面の接客を好む。シニアでは65.4%(2023年) [14]
  • 2026年2月から、Googleマップの口コミをGeminiが要約して表示するようになった。接客の評判は、AIを通じて新しいお客さんに届く [15]

データに合う言い方一人客・ランチ・若い層はデジタルで済ませ、会食・高めの価格帯・シニアでは人の接客に価値が残る。小料理屋や鉄板焼きは後者です。そしてAIが口コミを集めて広めるので、70点を割らない接客がそのままネットの集客の土台になります。